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キャリアとしての青年海外協力隊

 

国際協力に関わるキャリアパスを描く上で考えること、第4回。

国際協力を仕事としてやろうと思うと、前の記事に書いたように国連系・政府系・民間NGOが主な選択肢となる。そのいずれにおいても、基本的に必要となる3要件がある。

 

1.語学力

言わずもがな。英語は当然、もう一言語、できれば英語以外の国連公用語(フランス語、ロシア語、中国語、スペイン語、アラビア語)が話せると良い。自分の関心が強い地域で使われている言語を選ぶのがいいかもしれない(南米ならスペイン語、中東ならアラビア語、みたいに)。ちなみに、JICAはアフリカを特に重視して多くのプロジェクトを抱えているので、迷ったら、あるいはアフリカを選択肢として考えているのであればフランス語がオススメ。

 

2.海外(途上国)での活動経験

途上国のフィールドで働きたいと思うのであれば、ほぼ必須。バックパッカーなどの旅行ではなく、特定の国・地域に根付いての活動経験。2年以上。
途上国で働くと簡単に言うけれど、実際は活動する以前に生活していくだけでも大変で、誰にでもできるわけではないので、プロジェクトの継続を担保するために求められて当然の経験。ちなみに個人的には、たとえ途上国経験が求められないキャリアであったとしても、そうした経験をしておくべきだと思ってる。

 

3.専門性

意外と忘れがちだけど、非常に重要。限られた環境の中で、自分がイニシアチブを握って実際に何ができるかということ。修士・博士が求められたり、あるいは医療関係の場合は臨床経験何年とか。

 

で、そうした世界でこれからキャリアを築いていくことを考えた時、やはり魅力的なのは青年海外協力隊。
協力隊の任期は基本2年間で、かつ派遣前には国内での2ヶ月の語学研修、派遣後にも現地でさらにimproveできる。こうして上述の1と2の要件を満たしながら、かつ金銭的にも恵まれている。NGOなどの公募で海外派遣される場合、多くの場合は無給、場合によっては航空券代なども全て自費負担だったりするのに対して、協力隊では2年間で約200万円もらえる。これは帰国時に次のキャリアを構築していく上での元資金にもなり、例えば大学院へ進学して博士号を取りにいくこともできる。

 

要するに、「海外で働きたいです!」と思っても、言葉が話せなかったり、海外で生活した経験がなかったり、役に立てるだけの能力がなければ、働けるわけではないということ。国内で企業就職とかするのであれば、入社後に研修があったり先輩に教えてもらえたりするけど、そういうわけではないということ。

だから、自分でそうした能力だったり経験を積まなければならない。30歳くらいまでは、そうやって「力を蓄える」ことに重点を置く必要があって、そのためには人脈やコネクションも非常に重要となる。

たとえば国連インターンに行きたいと思った場合、表向きには公募制となっているけれど、実際は国連関係に強力なパイプを持っている人の紹介がないと非常に厳しい。大学院に行くにしても、院卒業後のキャリアを考えるとアメリカ・イギリスの院がコネクション的には圧倒的なアドバンテージを持っていて、そこに入るためにも推薦状とかが重要だったりする。

 

自分が将来どういう分野でキャリアを築いていくか分からない以上、多くの分野で人の繋がりを作りながら、かつ自分自身をimproveさせていかないといけない。

 

まとめ。語学力、途上国経験、専門性が大切。協力隊は大学卒業後のファーストキャリアとして価値が高い。

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来年からバングラデシュに行きます

 

卒業後の進路が決まりました。

先日JICAから青年海外協力隊の合格通知を頂き、来年から2年間バングラデシュで働きます。

 

派遣先はバングラ東部、インドとの国境に近い地域の保健衛生事務所。業務内容は結核、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、麻疹、B型肝炎などの予防接種事業、あるいは下痢症全般に関わる対策プログラムの計画立案から実施、モニタリング、評価まで。

特にポリオは撲滅宣言まであと一歩まで来ている一方、近隣のインドあるいはパキスタンなどからの伝播も危惧されており、今年5月にはWHOが緊急事態宣言を出しているホットなトピックです。
http://www.cnn.co.jp/world/35047477.html

 

ただ実は、本当は将来のキャリアパスを考えた上で「アフリカ、フランス語圏、熱帯感染症 or HIV/AIDS対策」を希望していました。希望とは異なるものになってしまったことで合格通知を頂いた直後は悩みもしましたが、今は非常にバングラ行きを楽しみにしています。

こうして決まったのも何かの縁でしょうし、バングラはパキスタン・フィリピンと並ぶ「プロジェクトが上手くいかないアジア三大地域」の1つであり、時間へのルーズさや日本人との公共心の差など、アフリカに通ずるものも多くあります。また、イスラム教徒が8割というのも一昨年の中東での経験を生かせそうですし、残り2割のヒンドゥーには未だ触れたことがなく非常に興味深くもあります。要請はされていませんがマラリアやデング熱、チクングニア熱の流行もあるようなので、保健所勤務の強みを生かしてそうした仕事も自分でアレンジしていけるかもしれません。
そうしたことも踏まえて改めて考えてみて、将来的にアフリカに関わっていく上でまずはアジアを一度経験しておくのもいいものなのかもしれないと思うようになりました。

ということで、ベンガル語とカバディの国で2年間もがき楽しんできます。

 

今回の協力隊受験、そして進路決定に際して多くのご支援やご指導、また温かい励ましの言葉を頂いた皆様、本当にありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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