他人の人生に干渉するということ
良かれと思って行う国際協力が結果として迷惑にしかならないことがある、だから事前の準備をしっかり行う必要がある、という話を前に書いた。
けれど実際、どれだけ準備をして色んなことを想定しても、それらの準備や想定を超えてやっぱり迷惑になってしまうこともある。結局、確率の問題にすぎない。
バングラでの感染症対策という具体的な未来が決まってから、大きなワクワクの一方で実は怖さも感じている。
「他人の生活を良くする」と言えば聞こえはいいけども、結局のところそれはつまり「他人の人生への干渉」である。文化も宗教も生活習慣も異なる人たちの人生に干渉するというのは、本当に覚悟がないとできないと最近強く思う。
プロジェクトの成否を測るためには死亡率とか感染率とかの統計データ、つまり数字が重要となるけれど、そういった一面的なものだけではなく、その人のバックグラウンドを尊重しながら、生活を図る独自の尺で求めていかなければならない。人生を長くすることではなく、人生を豊かにすることを考えると、”自分”と”他人”という壁はすごく大きく感じる。
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